2009年 05月 05日
植民地になるということ |
私はみていないのですが、NHKで4月5日に放映された「NHKスペシャル/シリーズ・JAPANデビュー」の第一回「アジアの一等国」という日本の台湾統治を取り上げた番組の内容が偏向しているとあちこちから批判が出ています。
李登輝元総統をはじめとして台湾には親日家が多いのにもかかわらず、この番組では、台湾人の反日発言ばかり取り上げて、あたかも台湾人が日本を嫌っているかのような印象を聴視者に与えているというのです。
この番組に出演してインタビューに応じた台湾人の老人は、50年間の日本の台湾統治のプラス面とマイナス面の両方について語ったのに、
番組ではマイナス面について語った発言だけが放送され、日本について好意的に語った部分はすべてカットされたと怒っているそうです。
私は台湾にはまだ行ったことがないのですが、台湾映画が好きでよく観ているので、植民地時代に日本語教育を受けて育った世代の台湾人が日本に対して愛憎半ばする複雑な感情を抱いていることは知っています。
彼らは日本人として教育を受け、天皇陛下の赤子として戦争に行き、命がけで戦って台湾に戻ってきたら、台湾は日本ではなくなっていて、
中国大陸での共産党との内戦に敗れて台湾に逃げてきた国民党に支配される中華民国という別の国になっていたという悲劇を体験をしているのです。
そんな彼らが日本や日本人、そして昭和天皇に対して複雑な感情を持つのは当然のことでしょう。
なぜ、天皇陛下はわれわれを見捨てたのか。われわれは日本人ではなかったのか。
なぜ、日本は黙って台湾を蒋介石に渡してしまったのだ。お陰で2.28事件では大量の台湾人エリートが虐殺された。
敗戦国になった日本が台湾を手放さなければならなかった事情を頭では理解できても、感情では納得できず、ついつい恨みごとをいってしまったら、
その「反日発言」をNHKにうまく編集されて、反日家の台湾人に仕立てられてしまったということらしいです。
実際には、台湾も含めて、世界中どこでも、かって植民地だった国や地域の人間は、元の宗主国や宗主国の人間をそれほど嫌っていません。
むしろ特別な親近感を抱いています。
たとえば、イギリスの植民地だったインドにはイギリス好きのインド人が多いですし、以前、インドネシアを旅行していたときに出会ったオランダ人女性は、
(インドネシアを植民地にしていた)オランダ人だとわかると、インドネシア人の老人が懐かしそうに話しかけてきて、「女王様はお元気ですか?」などと訊いてくるといっていました。
だからといって、植民地時代にイギリスやオランダがインドやインドネシアで悪いことをしなかったわけではありません。
イギリスはマンチェスター製の機械織り綿布をインドで売るためにインド人の機織り職人の手首を切ってインドの伝統的な織物産業を潰してしまうなどという酷いことをしていますし、
インドネシアでは、オランダ人支配者は、インドネシア人の農民にそれまで作っていた主食の米の代わりにコーヒーや砂糖などの輸出用の換金作物を作らせ、
その換金作物が不作の年には、米を買う金がない農民が大量に餓死するといった悲劇が起こっています。
しかし、イギリス人やオランダ人がインドやインドネシアで悪いことばかりしたわけでもありません。
インドの国土全体を網羅する鉄道網を建設したのはイギリス人ですし、オランダ人もインドネシアで現地人のための病院や学校を建設し、農地の灌漑も行なっています。
つまり、台湾人の老人がいっているように植民地支配にはプラスとマイナスの両面があり、植民地支配=悪とは単純に言い切れないのです。
事実、植民地の行政官の中には、現地人を愛し、現地人のために一生懸命、働いて、現地人の尊敬を受けていた行政官もいました。
人間と人間が出会うとき、たとえそれが支配者と被支配者という関係であっても、そこに生まれるのは敵意や反目だけとは限らず、友情や愛情に似たものも生まれてくるのです。
そのようなことはかって植民地支配を受けた国や地域の人間にとっては「常識」で、もちろん酷い目にもあったけど、もう過去の歴史だし、今更、旧宗主国を恨んでも仕方がないと考える人間が大半なのです。
そういう意味では、独立してから60年以上も経つというのに今だに日本に植民地にされたことを根にもって、謝罪しろだの、補償しろだのとうるさく言い続けている韓国という国は、世界でも珍しい特殊な国だと思いますね。
実際には、台湾と同様、ホンネの部分では日本が好きだったり、日本の植民地時代はそれほど悪くなかったと考える老人もけっこういると思うのですが、
あの国には「親日ナントカ法」という「親日家」と断定されると財産を没収されてしまうトンデモない法律があるそうで、そのようなホンネは口が裂けても言えないのでしょう。
そんな韓国人にとって、同じ日本の植民地だった過去を持ちながら、親日的で、そのことを隠そうともしない台湾人の存在は苛立たしいものであるに違いありません。
私は、今回のNHKの捏造番組は、そのような韓国人の台湾に対する反感に迎合してNHK内部に巣食う反日サヨクの一派が仕組んだものではないかと睨んでいます。
彼ら反日サヨクにとって、日本の植民地支配は、朝鮮半島だけでなく、台湾でも悪でなくてはならないのです。
そのため、台湾人も朝鮮人と同様、日本人に差別、搾取されて、反日になったという真実とはかけ離れた嘘八百の物語をデッチあげたのでしょうが、
問題はこのような反日番組を制作して、垂れ流しているNHKが日本国民が支払う受信料で運営されている公共放送だということです。
日本国民の金を使って、中国・南北朝鮮の反日アジア枢軸国に媚びた「日本は悪うございました」という自虐史観に基づく反日番組を作り、それを放送して、日本国民を洗脳する。
そんな悪質なことをやっているNHKに抗議するために、
日本国民は今すぐ受信料の不払い運動を始めるべきです!
えっ、私ですか? そんなもん、一度も払ったことありませんヨ!
by jack4africa
| 2009-05-05 02:03
| 国際関係