2010年 06月 19日
カンボジア熱々旅行(8) |
☆ アンコール・ワット
ホテルで昼食をとったあと、アンコール・ワットへ。
アンコール・ワットは12世紀前半に建造されたヒンドゥー教寺院ですが、一目見て、そのスケールの大きさに驚かされます。
東西約1500メートル、南北約1300メートルの塀に囲まれていて、中央の塔の高さは65メートルに達します。
まず入り口の門から寺院の中心部に向かって長い参道が続いています。
この参道は歩きにくい石畳の道で、日光を遮るものはなにもなく、炎天下に歩くのはきつかったです。
寺院の中心部は三重の回廊に囲まれていて、一番外側が第一回廊、真ん中が第二回廊、一番内側が第三回廊で、第二回廊から第三回廊に行くには非常に急な勾配の石段を登る必要があります。
この石段については、外務省の危険情報に中高年の観光客がよく足を滑らせて転んで怪我をするので注意するようにと書いてあって、
最近、とみに反射神経が鈍くなっている私は、実際に自分の目で見て危なそうだったら、無理せずに上るのをやめるつもりでいました。
ところが行ってみたら、東西南北四方向にある石段の内、南側の石段を除いてすべての石段の前にロープが張られて最初から登れないようになっていました。
そして南側の石段は、両側に鉄パイプの手すりが組んであり、石段にも木の踏み板を取り付けて登りやすくしてありました。
これなら登れそうだと思って鉄パイプの手すりに掴まりながら、いっきに駆け上ったのですが、
石段を登り切って第三回廊に入ったときには息が切れ、回廊の壁の開口部の下の石のベンチにへたへたと座り込んでしまいました。
座り込んだまま、はぁはぁ肩で息をしていると、後から登ってきた中年のインド人の男性が心配そうな顔で、
「Are you all right?」
と訊いてきます。
「Yes, I’m all right.」
と答えたら、離れていきましたが、やっぱり心配だったのか、また戻ってきて、
「私と一緒に回りましょう」
といい、私の腕をとって歩き出しました。
「あなたは連れはいないのですか?」と訊くので、「一人で来た」と答えたら、驚いた顔をしていました。
よほどの要介護老人に見えたらしいです (--)
彼と一緒に第三回廊を一周し、階段のところまで戻って来ましたが、インド人はまだ回廊に残って景色などを見たいらしく、
かといって私を一人、急な階段を降りさせるのは危ないと思ったみたいで、ちょうど階段を降りかけていたカンボジア人のおばちゃんに私のことを頼み、
今度はそのおばちゃんに手を取られて階段を下りることになったのでした。
というような次第で、なんとか無事に下まで降りることができたのですが、そのあとには、そこから1キロ近くにわたって延々と続く石畳の参道を歩いて戻るという難行が待ち構えていました。
午後の太陽はますます激しく照りつけ、体感温度は摂氏50度くらいにもなっていて、その強い日差しを浴びながら、必死の思いで歩いていったのですが、
前方に笑いながら手を振っているトゥクトゥクの兄ちゃんの姿が目に入ったときには、安堵の余り、思わず涙がこぼれそうになって・・・
というのはちょっとオーバーですが、なんとかトゥクトゥクまでたどり着いたときには本当にホッとしました。
あとで考えると、昼飯のときにアンコールビールの中瓶を2本、一人で空けたのがマズかったのではないかという気がします。
大量のビールを飲んだあと、強烈な太陽の熱に晒されて、体中にアルコールが回り、へろへろになったのではないかと。
つまり、私は酩酊状態でアンコール・ワットを見物していたのです!
☆ タ・プローム
翌朝は、行った人がみんなよかったと口々にいう、タ・プロームの遺跡を見物しました。
ここはかっての僧院の跡ですが、ほかの遺跡と違って、遺跡の発見当時の雰囲気を残すために、ジャングルの木を伐採せずにかなり残しています。
そのお陰で、何本にも枝分かれした巨木の根がまるで大蛸の足のように遺跡の建物に絡まりついている、人工の建造物と自然の営みが合体した面白い造形を見ることができます。
このジャングルの凄まじい侵食の様子を見ていると恐怖にかられてきますが、生憎と、韓国人と中国人の団体が来ていて騒々しく、ジャングルの木々に囲まれて静かに思索に耽るというわけにはいきませんでした。
まぁ、ジャングルの猿が騒いでいると思えば、それほど気にはならないのですが・・・
それにここはジャングルの木を全部、伐採せずに残しているので、一人だと道に迷いやすいです。
実際、私は東の門から入って東の門に戻るはずが、間違って西の門に出てしまい、門の前にたむろしていた警官に1ドル払って、彼のオートバイでトゥクトゥクの待っている東の門まで送ってもらわなければなりませんでした。
午後は、前日の失敗に懲りたので、遺跡には出かけず、ホテルのプールサイドでごろごろしたり、部屋で昼寝して過ごしました。
続く
カンボジア熱々旅行
本日のお前がいうな!
「科学技術でもほかの分野でも、1番を目指すのが当然!」by レンホー
「日本人拉致、主権侵害そのものだ!許せぬ」by カンガンス
by jack4africa
| 2010-06-19 00:04