2012年 01月 20日
タイの休日(2) |
ホテルで一休みしたあと、ソンテオに乗ってジョムティエンビーチへ。
ビーチに通じる道のゲートをくぐり、突き当りのポリスボックスを右に曲がったゲイエリアに入って行くと、
ビーチの砂の上で白人女性をマッサージしていたマッサージボーイが私に向かって手を振っているのが目に入りました。
トム君です。
かれこれ10年近くになると思いますが、ジョムティエンビーチに来たときには必ず彼にマッサージを頼んでいるのです。
数年前から慢性の腰痛を患うようになったのですが、一昨年の10月にパタヤに来てトム君に腰を揉んでもらったらしばらく痛みがなくなったので、
去年の6月にパタヤに来たときもトム君に身体を揉んでもらうのを楽しみにしていたのですが、いつも必ずビーチにいる彼の姿がそのときに限って見られません。
ビーチにいた別のマッサージ師に訊ねると「今、彼は休暇を取って故郷のラヨーンに帰っている」といわれました。
トム君に会って早速、その話をしたのですが、
「ボクは去年の6月は休暇なんか取ってないよ。ボクが休暇を取って田舎に帰るのは4月のソンクラーンのときだけ、それ以外は毎日、ビーチに来てるよ。それにボクの田舎はラヨーンではなくスリンだよ」
どうやら、私に話をしてくれたマッサージ師はトム君を別の人間と混同していたみたいです。
それでも去年の6月に3日続けてビーチに来てトム君の姿を見かけなかったのは事実なのです。
まあ、そんなことを今更、言い合ってもしょうがないので、とりあえず「今日はマッサージをしてくれるだろ?」と訊いたら、午後4時になるとのこと。
現在12時なので4時間も待つことになります。
今は旅行シーズンでビーチには外国人が沢山来ていて、腕の良い彼は予約が詰まっているのです。
しょうがないので、午後4時まで待つことにしました。
ビーチチェアに腰かけて周囲を眺めると、殆ど人がいず閑散としていた去年の6月と較べて、ハイシーズンだけあってけっこう人がいます。
ゲイエリアといってもゲイしかいないわけではなく、ストレートのカップルもいます。
目の前には巨大な肉塊と化した肉体を水着に包んだ西洋人の婆さんがうろちょろしていました。
多分、ロシア人だと思います。
ここ数年、理由は判らないものの、パタヤではロシア人が異常繁殖しているのです。
ロシア人は、ほかの西洋人と較べてどことなく田舎臭く、垢抜けないところがあるのですぐに判ります。
人の良さそうな素朴なタイプが多く、彼らが増殖するのはちっとも構わないのですが、残念ながらほかの欧米人と同様、パタヤに休暇を過ごしにやってくるロシア人は大半が中高年です。
偶に家族連れで来ているロシア人の中に10代の可愛い少年や少女の姿を見かけることがありますが、全体としてみると少ないです。
「ベニスに死す」のタジオのような美少年がもっと沢山、パタヤのビーチに来てくれたら、私もアッシェンバッハの気分になって彼らを眺めて愉しむことができるのですが。
ビーチチェアに寝転んでいたらゲイビデオのVCDを売る男の子が寄ってきました。
ジョムティエンビーチには、様々な物売りが徘徊しているのですが、ゲイエリアには数年前からゲイビデオの海賊版コピーを売る物売りが出始めています。
1枚100バーツで、洋物だけでなく日本のゲイビも売っているのですが、男の子が見せるVCDのサンプルを見ていたら、COATのシュン君の復帰第一作があったので買いました。
日本まで持って帰る気はなく、ホテルの部屋のDVDプレーヤーで観るつもりでいたのですが、残念ながら、その日、ホテルに戻ってから観ようとしたら再生できませんでした。
タイでよく売っているバッタ物の音楽CDと同様、粗悪品が多いみたいです。
4時ちょっと前にやっとトム君が登場。
早速、砂の上に布を敷いてその上に横たわってマッサージ開始。
身体がガチガチに凝ってるので、触られるだけで痛いです。
「随分と凝ってるねぇ」
とトム君も驚いています。
特に冬の間は、寒さのせいか、血のめぐりが悪くなって身体が凝り、タイのような温暖な国に来たくなるのですが、
昔は男の子を求めてパタヤに来ていたのが、今は腰痛の施療のために来ているなんて...
年齢は取りたくないものです。
続く
「2012 タイの休日」
by jack4africa
| 2012-01-20 00:00