2012年 12月 28日
ミャンマー周遊(4) |
☆ マンダレーへ
ヤンゴンに1泊したあと、飛行機でミャンマー中部のミャンマー第二の都市、マンダレーへ。
この町にはミャンマー最後の王朝の都が置かれていたのですが、19世紀後半、イギリスとの戦争に敗れて王朝は滅亡し、ミャンマーはイギリスの植民地になってしまいました。
現在でも町のかなりの部分を広大な王宮が占めています。
マンダレーへは当初、11時45分発のエアマンダレーのフライトを予約していたのですが、チケットを受け取りに行ったら、16時15分発に変更になったといわれ、
それで出発の1時間半前の2時45分頃、ヤンゴン空港の国内線の出発ターミナルに行ったのですが、出発時間になっても搭乗アナウンスはなく、結局、1時間遅れで出発しました。
このフライトはヘーホーを経由してマンダレーに行くフライトで、マンダレーの空港に着いたのは夜の7時過ぎ、周囲は真っ暗でした。
マンダレーの空港からマンダレー市内はけっこう距離があって、ガイドブックには、シェアタクシーと呼ばれる乗合タクシーでマンダレー市内まで行くことができると書いてありました。
空港のターミナルビルを出ると若い男が寄ってきて、
「タクシー?」
と訊くので、
「シェアタクシー?」
と訊き返したら、
「イエス、イエス、シェアタクシー」
といって私をシェアタクシーのカウンターまで連れて行き、そこで4000チャットを払って、シェアタクシーのチケットを買うようにいいました。
チケットを買ったあと、空港ビルの前に駐車しているタクシーまで案内されて乗り込んだのですが、私以外に乗客はいません。
マンダレー空港で降りた乗客は少なかったし、彼らは空港に着いたら、三々五々と散らばっていって、空港には殆ど乗客は残っていなかったのです。
しばらくすると、運転手が「ほかに乗客がいないから、プライベートにしないか?」
と訊いてきました。
プライベートというのは、タクシーを丸ごと1台、貸し切りにすることで、シェアタクシーだといって誘っておいて、1台貸切りにさせる魂胆であることがわかりました。
最初からそんなことではないかと予想はしていたのですが、そのやり方が気に喰わなかったので、シェアタクシーの料金以上は支払う気はないとはっきりと宣言しました。
運転手はその後、どこかに行き、しばらくして戻ってきて、「あと2000チャット払えば、プライベートに出来る」といいます。
日本円でたった200円だから払ってもよかったのですが、運転手に腹を立てていた私は4000チャット以上は絶対、払わないと答えました。
すると「シェアタクシーだとほかの乗客が来るまであなたは待たなければならない」というので、
「いいよ、待つよ。なんだったら明日の朝まで待ってもいいよ。そしたらこの車が今晩のホテルになるわけだ」
といってやったら、ようやく諦めたのか、黙ってエンジンをスタートさせました。
ただし、こういう交渉は私が男だから出来たことで、一人旅の女性の場合はこうはいきません。
もしマンダレー空港に夕刻から夜にかけて着くように旅程を組んでいる女性がいたら、少々、高くともマンダレーのホテルを事前に予約して空港へのピックアップサービスを頼んだ方がよいと思います。
空港から市内まではかなり距離があるし、その半分くらいは真っ暗な周囲になにもない一本道を走ることになりますから。
数年前、一人旅の日本女性がパガンの郊外のポッパ山という観光地を訪れて、夕方、オートバイタクシーでバガンまで帰ろうとしたところ、そのオートバイタクシーの運転手にレイプされ、殺害されるという事件が起こったそうです。
責められるべきはもちろん、犯人のミャンマー人の男ですが、男と二人きりになる状況をみずから作りだした被害者の女性にも責任の一端はあると思いますね。
運転手には行先としてNylon Hotelを告げました。
Nylon Hotelは予約してなかったのですが、その周辺に安宿が集中していると聞いていたので、Nylon Hotelに部屋はなくとも、その近くのホテルを何軒かあたれば、部屋は見つかるだろうと考えたのです。
で、Nylon Hotelに着いて「部屋はあるか?」と訊いたところ満室とのこと。
それで隣のGarden Hotelに行って訊いたところ、やはり満室だといいます。
「どこか部屋の空いてそうなホテルを知らないか?」と訊いたら、そこからちょっと離れたET Hotelに行けといわれました。
それでET Hotelに行って部屋はないかと訊いたら、「エレベータ無しの5階のシャワートイレ共同の部屋なら空いている」といわれました。
ヤンゴンのMother Land Inn 2の部屋によく似たベッドと扇風機しかない超簡素な部屋でしたが、それ以上、部屋探しをする気力はなかったので、1泊15ドルのその部屋に泊まることにきめました。
ホテルの部屋に荷物を置いてから、ホテルの従業員に教えられたRainbowという名の近くのレストランにいって遅めの夕食を取りました。
この店には生ビールがあって、中ジョッキで一杯600チャット(60円)という安さです。
ミャンマー料理は何を食べてもまずいのですが、ビールだけは旨いです。
MyanmarとMandalayという2つの銘柄があって、Myanmarの方がちょっと高くてその分、コクがありますが、Mandalayも決してまずくはありません。
「ミャンマーの旅」目次
by jack4africa
| 2012-12-28 00:02