2013年 01月 08日
ミャンマー周遊(7) |
☆ バガン遺跡
バガン遺跡は850年から1287年に蒙古軍に滅ぼされるまでこの地に栄えたビルマ族のバガン王朝の遺跡群で、
代々の王が熱心な仏教徒であったことから、彼らが建立した数多くの仏教寺院や仏塔がイラワジ河の東に広がる平原に遺されています。
バガンは、遺跡の観光拠点になるニャンウー、遺跡が集中しているオールドバガン、そして政府の命令でオールドバガンから立ち退かされた住民が住むニューバガンの3つの地区から成っています。
日本を出てから毎日、移動ばかり続いていたので、船でニャンウーに到着した翌日は休養をとって一日、ゲストハウスで休んでいました。
夕方になって、ニャンウーの西の端にあるシュエジーゴン・パゴダを見物に行ったのですが、
私の滞在しているニャンウーの東の端にあるゲストハウスから歩いて行くとけっこう距離があって、レンタルサイクルの店で自転車を借りて行くことに。
自転車は前に駕籠のついたママチャリで、レンタルショップの親父は「日本製だよ!」と自慢してましたが、やっぱりライトは付いていません。
ということは、夜間は乗れないということです。
自転車でいったシュエジーゴン・パゴダは遺跡ではなく現役の寺院で、屋根付きの長い参道の両側には土産物店がびっしり並んでいました。
内部には例によって黄金の仏塔が建っていて、それが夕陽を照り返してキラキラ光っているのが綺麗でした。
翌日は、愈々、オールドバガンへ。
ニャンウーからオールドバガンまでは距離にして約5キロメートル、自転車をえっちらおっちら漕いで行きました。
最初に到着したのは、オールドバガンの入口にあるタラバー門。その後、バガンで最も有名なアーナンダ寺院に行くつもりが間違ってタビニュ寺院に着いてしまいました。
このタビニュ寺院。バガンで一番高い建造物で、65メートルあるそうです。
タビニュ寺院を見物してからアーナンダ寺院へ。
アーナンダ寺院は前日、訪れたシュエジーゴン・パゴダと同様、現役の寺院で参道には土産物屋が並んでいます。
この寺院の見どころは東西南北の四方を向いて立っている高さ10メートルほどの4体の黄金の仏像です。寺院の奥で輝きを放つその御姿は神々しく、圧倒されました。
このアーナンダ寺院の黄金の立像を見るためにだけバガンに来る値打ちがあると思いました。
アーナンダ寺院を出て、寺院の前の食堂みたいなところの垣根に置いた自転車のところに行こうとしたら、自転車が見当たりません。
アーナンダ寺院は上から見ると正方形の形をしていて(多分)、東西南北に出入り口があるのですが、最初に入った入口とは異なる別の方角の出入り口から出てしまったようなのです。
それでもう一度、寺院の内部に入って、別の出口から出てみたものの、そこも入ったところとは違うみたいで、自転車は見つかりません。
それで住民らしい通りすがりの女性を呼び止めて自転車が見つからなくて困っていると助けを求めたら、自分について来いといってスタスタ歩き出しました。
で、彼女について行くと、なんと、ちゃんと自転車を停めていた場所まで案内してくれたのです!
お礼に500チャット渡しましたが、もし彼女がいなかったら方向音痴の私のことですから、自転車を求めて夕方までこの広い寺院の周囲をうろついていたのではないかと思います。
アーナンダ寺院の次に訪れたのは、シュエサンドパゴダ。ここは頂上からの眺めが良いことで知られています。
シュエサンドパゴダはアーナンダ寺院のような現役の寺院ではなく完全な廃墟で、敷地に入っていくと、子供たちが寄ってきて、Tシャツや絵葉書を売りつけてきます。
このバゴダの頂上に上る石段は、アンコールワットの第二回廊から第三回廊に上る石段みたいに長くて急な勾配で、ゆっくりと時間をかけて登って行きました。
頂上から周囲を眺めると一面の平原が広がり、その平原のここかしこに木々に混じって円錐形の頭部を持つ仏塔が建っていて、遠景にピラミッド式の階段を持つ大きな寺院を望むことができます。
仏塔は何千もあるそうですが、周囲の景色に完全に溶け込んでいて、まるで平原に自生している大きなキノコかタケノコのように見えました。
Youtubeでここから早朝に撮影したと思われる動画を見ましたが、朝もやにけむる空に仏塔のシルエットが浮かぶ光景はとても幻想的でした。
その後、2、3の遺跡を見物したあと、また自転車をえっちらおっちら漕いでニャンウーまで戻ったのでした。
「ミャンマーの旅」目次
by jack4africa
| 2013-01-08 00:00