2006年 04月 25日
反捕鯨 |
先日、イギリスの新聞が、6月にカリブ海のセントクリストファー・ネビスで開かれる国際捕鯨委員会(IWC)年次総会で、日本をはじめとする捕鯨支持国の数が反捕鯨国数を上回り、総会の主導権を握る見通しだと大きく報じたそうです。
この新聞によると、日本は長年にわたって、多額の対外援助をエサにして、小国をIWCに加盟させて自陣営に引き入れているとのことで、
「日本が過半数を確保すれば大災難だ」
との国際環境保護団体の声を伝え、例によって、捕獲されて血しぶきを上げる鯨の写真を掲載して反日感情を煽っているそうです。
私の子供の頃、日本はまだ貧しく、ビフテキなんて中々、食べられませんでした。
代わりによく食卓に出たのがクジラのステーキです。当時、鯨肉は牛肉よりもずっと安く、日本人にとっては貴重な動物性たんぱく質の補給源だったのです。
捕鯨禁止運動が高まって、クジラが捕れなくなってから、珍味扱いされるようになりましたが、はっきりいって、鯨肉はそれほどウマイものではありません。
ですから個人的にはクジラの肉が食べられなくても痛くも痒くもありませんが、欧米を中心とする反捕鯨運動には納得いかないところがあります。
捕鯨に反対する意見のひとつに、クジラは人間と同じ哺乳類で、知能の高い動物だから殺すべきではないという意見があるそうですが、じゃあ知能の低い動物は殺してよいのか、といいたくなります。
かって白人は、有色人種は白人よりも知能が劣ると主張して、人種差別を正当化してたんですよね。
今でもアメリカには、黒人の脳が白人の脳よりも劣っていることを科学的に証明する研究を大真面目にやってる学者がいるそうですが、人種差別ができなくなったので、今度は動物を差別するようになったのかと勘ぐりたくなります。
あと反捕鯨運動に熱心な国には、アメリカやオーストラリア、ブラジルなど過去に先住民を虐殺した歴史を持つ国が多いんですよね。
ブラジルは現在インディオ保護区を作って彼らを保護しているそうですが、昔は、インディオの部落に通じる道端の木の枝に、インディオが免疫をもたない病原菌を付着させたボロ布をぶらさげて、その部落のインディオ全員を病気に感染させて皆殺しにするというようなことを平気でやったそうです。
彼らが熱心に反捕鯨運動に取り組む心の底には、過去に先住民を虐殺したことに対する贖罪意識が働いてるんじゃないでしょうか。
反捕鯨運動を行ってクジラを特別扱いすることで、本来、持っている差別意識を満足させ、クジラを保護することで過去の先住民虐殺に対する罪を贖い、さらにはクジラを食べる日本人を野蛮人であると非難して大っぴらに差別できるわけですから、白人にとっては一石三鳥、こんなオイシイ運動はないでしょう。
今後とも、彼らが反捕鯨運動をやめることは絶対にないと思いますね。
by jack4africa
| 2006-04-25 09:07
| 国際関係