2014年 07月 15日
中国共産党がゲイリブを優遇する理由 |
先日、日本に住んで日本企業で働いているという中国人の読者からメールをもらいました。
彼はこのブログに掲載している日本のゲイリブ関連の記事を興味深く読んだといいます。
彼自身、中国にいたときに中国のゲイリブ団体に入っていたことがあるそうで、彼にいわせると、中国のゲイリブも日本と同様、「腐っている」そうです。
中国のゲイリブ団体は、現在は中国共産党の忠実なしもべとなり、中国共産党のマスコミや世論操作の道具に成り下がっていると彼はいいます。
例えば、今年の6月4日の天安門事件25周年記念日に中国のゲイリブ団体は四川省成都で「ゲイキス大会」なるイベントを開催したそうです。
今年の6月4日には、共産党の主導で、国民の関心を天安門事件から逸らせるために様々なイベントが中国各地で繰り広げられたそうですが、この「ゲイキス大会」もその一環だったといいます。
しかし、30代以上の中国人はみんな25年前の6月4日に何が起こったかを知っていて、その記念すべき日にわざわざこのようなふざけたイベントを開催したゲイリブ団体に対して一般の中国人から非難の声が沸き起こったそうです。
現在、中国では国民の間でかってないほど共産党に対する不満が高まっているそうで、それに伴って共産党べったりの同性愛者に対する風当たりが強くなっているといいます。
共産党の宣伝活動に積極的に協力しているのはゲイリブ団体であって、一般の同性愛者ではないのですが、日本と同様、一般大衆はゲイリブ団体が同性愛者を代表していると思い込んでいるので、
ゲイリブ団体に対する嫌悪感がそのまま同性愛者に対する反感につながっているのだそうです。
中国には、「同志」という同性愛者を意味する俗語があります。
「同志」という言葉は、本来は共産党員が仲間を呼ぶときに使う言葉だそうですが、それがなぜ同性愛者を意味するようになったかというと、
共産党嫌いの香港人が共産党員を侮蔑して彼らを同性愛者に譬え、同時に共産党べったりの同性愛者を揶揄してこの言葉を使いはじめたのだそうです。
つまり、この「同志」という言葉は共産党員と同性愛者の両方を揶揄嘲笑する蔑称で、そのため、メールをくれた中国人の彼は、自分はこの言葉を使わないといっていました。
現在、中国では共産党の権威が失墜する一方で、一般市民の間では民主化を求める声が高まってきて、それと共にキリスト教信者が増えているといいます。
実は、中国内外の民主活動家の大半は、キリスト教福音派の信者なのだそうです。
キリスト教福音派というのは、反中絶、反同性愛を唱えるアメリカのキリスト教右派を構成するプロテスタントの一派で、そのため、中国の民主活動家にはゲイ嫌いが多いといいます。
中国でよく知られている民主運動家の余杰(ヨケツ)や王詒(オウイ)もゲイ嫌いの福音派信者で、中国国内のゲイリブ活動家と同性愛をめぐって論争したことがあるそうです。
この余杰と王詒、そしてもう一人のやはりキリスト教信者で人権活動家の李柏光(リハクコウ)を加えた3人の中国人民主活動家が2005年5月11日にアメリカに行ってブッシュ大統領と面会したそうですが、
この3人の民主活動家の大統領との面会をおぜん立てしたのが、中国のキリスト教を支援する団体である「対華援助協会」代表の傅希秋(フキシュウ)というアメリカ在住の反体制活動家で、彼の本職はキリスト教会の牧師だといいます。
このとき、もう一人、郭飛雄(カクヒヨウ)という反体制派の活動家も上記の3人の活動家に同行していたそうですが、
彼はキリスト教徒ではなかったため、ほかのキリスト教徒の活動家たちに邪魔されて大統領との面会はかなわなかったそうです。
本来、このブッシュ大統領と中国の民主活動家たちの会談は、「アメリカ大統領が中国の反体制派の活動家を支持している」ことをアピールする目的で行われたのですが、
キリスト教徒の活動家たちはその主旨を曲げて、会談後に「大統領は中国のキリスト教信者を支持している」と宣伝したといいます。
この事実は、中国の民主化運動がキリスト教徒の人権活動家によって牛耳られていることを示しています。
そのもうひとつの例として、2012年に北京のアメリカ大使館に逃げ込んでアメリカに亡命した盲目の人権活動家、陳光誠(チンコウセイ)のケースが挙げられます。
彼は渡米後1年間は「訪問学者」という名目でニューヨーク大学に籍を置いていたそうですが、その後、上記の傅希秋牧師の世話で、ウィザースプーン研究所というシンクタンクに特別研究員として招かれたそうです。
このウィザースプーン研究所というのは、アメリカのキリスト教右派が支援している、反同性愛、反中絶の立場を取っていることで知られる保守的なシンクタンクだといいます。
第二次大戦前にアメリカは多数のキリスト教宣教師を中国に送り込んでキリスト教の布教活動を行いました。
シンガポールのリーカンユー元首相は「アメリカは宣教師国家」だといってましたが、中国の5億の民(当時の人口)をキリスト教に改宗させて、彼らの魂を救済することがアメリカ人の夢だったのです。
もちろん、それに付随する経済的な権益も狙っていたのですが、中国での権益をめぐって日本と戦争になり、日本との戦争には勝ったものの、
肝心のアメリカが支援していた蒋介石の国民党は共産党との内戦に敗れて台湾に逃げ込んでしまい、その結果、アメリカは中国に失うことになってしまったのです。
それでもまだキリスト教右派のアメリカ人は、自分たちが頑張れば13億に増えた中国国民をキリスト教に改宗させて中国人の魂を救済できるのではないかという、
独善的で押し付けがましい幻想にしがみついていて、中国のキリスト教徒の民主活動家を支援し続けているというのです。
当然のことながら、中国共産党はこのようなアメリカのキリスト教右派勢力による「和平演変」を警戒していて、ゲイ団体を優遇するのも、彼らに対抗する意味合いがあるそうです。
このような背景があることから、メールをくれた中国人の彼は、もし共産党政権が崩壊して民主化勢力が実権を握ったら、中国で同性愛者に対する弾圧と粛清が始まるのではないかと心配しているといいます。
「民主化」と「同性愛者弾圧」は一見して両立しないように思われますが、もし中国の民主活動家の正体が同性愛嫌いのキリスト教右派であるとすれば、そのような可能性も皆無とはいえないかもしれません。
天安門事件25周年の2014年6月4日に四川省成都で開催された「ゲイキス大会」
by jack4africa
| 2014-07-15 00:01
| ホモ・ゲイ・オカマ