2006年 11月 20日
神田川 |
私の男との初体験はかなり遅く、高校卒業直後の18歳のときでした。
高校に入った頃には、自分がホモであることは完全に自覚していて、三島由紀夫やジャン・ジュネの小説を読み漁っていたのですが、地方都市に住んでいたために実際に体験するチャンスは中々ありませんでした。
それで高校を卒業する頃にはどうしても体験したいという欲求が高まってきて、大学受験に失敗して、予備校が始まるまでの猶予期間というか、宙ぶらりんの状態のときに、今がチャンスだと思って東京に行き、新宿二丁目のゲイバーを訪ねたのです。
当時は薔薇族などのホモ雑誌はまだ発行されていませんでしたが、「風俗奇譚」というホモ・女装・SM愛好家向けの雑誌があって、そこに二丁目のゲイバーの広告が出ていたのです。
その広告を頼りに店を訪ねたのですが、店のドアを開けて中に入った途端、店内にいた客や従業員の視線がいっせいに突き刺さってきて・・・
視線の集中砲火を浴びて、緊張のあまり突っ立っていたら、店のマスターが出てきて、「こういうお店は初めてなの?」と優しく訊いてくれたのでホッとしました。
それからバーのカウンターに座って飲み始めたのですが、しばらくして歌手の江利チエミが客でやってきて、彼女にビールをおごってもらいました(笑)
有線からはちょうど、高倉健の「網走番外地」が流れてて、「あら、ウチの高倉が歌ってるわ」なんていってました。
当時、二人は夫婦だったのです。
カウンターの中にケンちゃんという私と同い年の男の子が働いていて、彼に「今晩、泊まるところがない」と打ち明けたら、「それじゃ、俺んとこに来いよ」といってくれて・・・
明け方近くまで、店が閉まるのを待って、ケンちゃんと一緒に店の近くの彼の住むアパートに行って、そのアパートの四畳半の部屋でやっと体験しました。
初体験で、いきなりバックをヤられましたが、ケンちゃんのモノが小さかったのか、痛みはほとんど感じず、かといって快感もなくて、「なんだ、こんなもんか」と拍子抜けしたのを覚えています。
あとケンちゃんがイクとき、ケンちゃんの目がネコみたいにキューっと閉じるのが面白かったです。
初めてのくせにけっこう冷静に相手を観察していたのです。
それから昼過ぎまで一緒に寝て、起きたあとは二人で連れ立って近所の銭湯へ・・・
もう完全に「神田川」の世界です(笑)
今でも「神田川」の曲が流れてくると、ケンちゃんのことを思い出します。
どうしてるかなぁ~~
by jack4africa
| 2006-11-20 19:29
| ホモ・ゲイ・オカマ