2007年 04月 06日
「南京大虐殺」の嘘 |
東中野修道、小林進、福永慎次郎共著、『南京事件「証拠写真」を検証する』を読みました。
「南京事件」とはいわゆる「南京大虐殺」のことで、日中戦争時の1937年12月に中国の南京を攻略、占領した日本軍が犯したとされる南京市民の虐殺事件をいいます。
この「南京大虐殺」をめぐっては、これまで30万人もの市民が虐殺されたと主張する「大虐殺派」、虐殺など存在しなかったという「まぼろし派」、更には30万という数字は誇張されているが、虐殺そのものはあったという「中間派」が激しい議論を闘わせてきました。
本書の出版によって、学問的にはこの論争に決着がついたのではないかと私は考えています。
東中野教授たち、南京事件研究グループは、この本の中で、これまでに出版された「南京大虐殺」が行なわれたと主張する本に掲載されている「証拠写真」、143枚を1枚ずつ綿密に検証しています。
これらの写真を見ると、素人目にもおかしなところが多々、あります。
まず第一に、南京の占領は12月の寒い冬に行なわれたのに、登場人物が夏服を着ている写真が多いということです。
東中野教授たちは、冬は影が長く、夏は短くなるという季節的な特徴に基づいて、写真に写っている人物の影を計測し、これらの写真を冬季に撮影するのは不可能であることを立証しています。
また「証拠写真」の中には、上海や広州など南京以外の土地で撮影された写真が「虐殺」の証拠写真として使われているケースや、日本人カメラマンが撮影した「虐殺」や「残虐行為」とはまったく関係ない写真に勝手に「虐殺」や「残虐行為」の証拠であるとのキャプションを付けて掲載されている写真が多数、存在します。
さらに日本兵が日本刀で中国人の捕虜の首を切っている写真をよく見ると、「日本兵」の制服が本来の日本兵の制服と微妙に違っていたり、同じ人物があるときは、捕虜として写っていたり、別の写真では日本兵として写っていたりして、やらせ写真であることが濃厚であるケースもあります。
また日本兵にレイプされた中国人女性の写真であると主張されている多くの写真は当時、中国国内で大量に流布していたエロ写真を流用しているのではないかと疑われます。
「日本兵にレイプされた中国人女性」というキャプションを取れば、単に性器を露出している若い女性の写真でしかないのです。
東中野教授のグループはこのようにして写真を一枚ずつ精査していった結果、「証拠写真」として通用する写真は一枚もないという結論に達します。
ただし、「証拠写真」が証拠として通用しないことを証明し得たとしても、それが直ちに「大虐殺」がなかったことの証明になるわけではありません。
もし「虐殺」がなかったのであれば、なぜ戦後、これほど大々的に「南京大虐殺」が喧伝されるようになったのか、という疑問は未解決なまま残るわけです。
しかし、東中野教授の研究グループは、ついにその謎を解く証拠書類を発見します。
2003年に台湾の国民党史館で、国民党宣伝部の極秘文書が発見され、国民党宣伝部の対日宣伝工作の全容が明らかになったのです。
この文書には、日本軍の南京における「蛮行」を最初に告発した欧米人である、1938年にアメリカで出版された「戦争とは何か」の著者、「マンチェスター・ガーディアン」の特派員、ハロルド・ティンバーリが国民党宣伝部の「顧問」として国民党から金を受け取っていたこと、上記の本も国民党宣伝部が金を出して彼に書かせた本であることがはっきりと記されていたのです。
またこの「戦争とはなにか」に匿名で寄稿しているアメリカ人宣教師、マイナー・ベイツとジョージ・フィッチは2人とも国民党の宣伝部と密接な関係を持ち、この2人の宣教師が「南京大虐殺」の「証拠写真」として、国民党宣伝部の捏造による「やらせ写真」を提供していたことも判明します。
つまり、「南京大虐殺」は、日中戦争時に国民党によって反日宣伝工作の一環としてデッチあげられた事件で、それを戦後、内戦によって国民党を台湾に追い払った中国共産党が受け継ぎ、さらに発展させて30万人の大虐殺に仕立て上げた国共合作のプロパガンダだったというのです。
私はこの本を読むまでは、「南京大虐殺」については、30万人という犠牲者の数は誇張されすぎだけど、数万人規模の虐殺はあったのではないかと考えていたのですが、それが完全な誤りであることがよく判りました。
もし、「大虐殺」が本当に起こったのであれば、当時、南京に在住していた欧米人のジャーナリストや宣教師がその写真を撮ったはずですが、そのような「本物の写真」は一枚も存在しないのです!
また日本軍の到着後も南京の人口が減らなかったという「大虐殺」がなかったことの強力な傍証も存在します。
南京の人口は元々100万だったのが、日本軍が到着する前にその8割が逃亡し、日本軍の到着時点で20万人しか残っていなかったのに、その3ヵ月後には25万人に増えているのです。
このことは単に南京で虐殺が行なわれなかっただけでなく、日本軍占領下の南京が安全で、南京から逃げ出した中国人がまた南京に戻ってきていたことを示しています。
現在、「南京大虐殺」は日中戦争で日本軍が行なった残虐行為として世界中に喧伝されています。
このようなプロパガンダを意図的に流布した人間や、日本人が残虐な人種であると思い込みたがっている人間は、この本に詳述されている「虐殺はなかったという論拠」を頭から否定しようとするでしょう。
しかし、客観的なデータに基づいて過去の歴史を検証したいと考えている誠実で良心的な研究者たちは、この東中野教授グループの研究成果を無視することはできない筈です。
実際、その効果はすでに現れているようです。
今年の1月に、中国における「南京大虐殺」の権威とされる2人の中国人学者が来日し、講演を行なったそうですが、彼らはその講演で30万人という犠牲者数が「政治的数字」であることを認め、過去の中国における南京事件の研究はあまりにも政治に影響されていたとの反省の言葉を口にし、今後はもっと実証的な研究を行なっていきたいと述べたそうです。
この『南京事件「証拠写真」を検証する』は今から2年前の2005年3月に出版され、それを英訳したものが世界中の「南京大虐殺」の研究者に配布されたそうですから、当然、上記の2人の中国人研究者もそれを読んでいる筈です。
彼らはこの本の英訳を読んだ結果、これ以上「30万人の大虐殺」という虚構を主張し続けることには無理があると悟ったのではないでしょうか。
現在、中国政府の姿勢は「虐殺」さえ認めれば、数字についてはこだわらないというところまで軟化しているそうですが、強制連行を示す確実な証拠がなかったのに「相手の顔を立てて」強制連行があったと政治的に妥協してしまった従軍慰安婦問題の二の舞を繰り返さないように、安易な妥協をしないように注意する必要があると思いますね。
中国政府は「数字についてはこだわらない」といいながら、南京に建てた「南京大虐殺記念館」の入り口には300000という数字を麗々しく刻み込んでいるのですから。
将来、もし、この30万人という数字にまったく根拠がないことが世界の常識になったら、いったい、どうするんでしょうね。
ゼロをひとつ、取ったりして・・・(笑)
by jack4africa
| 2007-04-06 00:18
| 国際関係