2009年 07月 14日
だれが二丁目をつぶそうとしているのか |
一昨年の都知事選のとき、ゲイリブたちが「石原知事は二丁目をつぶそうとしている」というネガティブ・キャンペーンを張り、
「二丁目を守る会」なるものをつくって、石原知事の対立候補である浅野某を一団となって応援したことは記憶に新しいところです。
その後、この「石原都知事が二丁目をつぶそうとしている」という話は、一般ホモに「石原知事はホモの敵である」との印象を与えて、
対立候補である浅野某に投票させるためにゲイリブが仕組んだまったく根拠のないデマであることが判明し、
選挙後、批判に晒されたゲイリブたちは、「二丁目を守る会」を解散し、二度とこの言葉を口にしなくなります。
ところが「マチダタイムス」なるブログを書いているマチダさんというリブ系のブロガーの方は、いまだに石原知事が二丁目をつぶそうとしていると信じているらしく、
「石原は本気で2丁目をつぶそうとしている」
とブログに書いています。
http://machidasyuji.jugem.cc/?eid=351#sequel
実は彼の発言を引用するのは「ハーヴェイ・ミルクの神話」に続いてこれで二度目です。
別にマチダさんに個人的な恨みはないのですが(会ったこともないし)、その思考回路があまりにぶっ飛んでいて面白いので、慢性的なブログのネタ不足に悩んでいる私としてはついつい彼のトンデモ発言に釣られてしまうのです (^^;
というわけで、今回もマチダさんのブログをネタにさせていただきますが、彼は次のように書いています。
まずは、今の2丁目からゲイバーが相次いで撤退してるという事実を我々はまず認識しなければならないと思います。
これが石原知事とどう関係があるのでしょう。二丁目のゲイバーがつぶれているのは、多くのホモが二丁目に関心を失くし、足を向けなくなっているからじゃないですか。
老朽化名目で古い雑居ビルが取り払われ、新宿2丁目振興会に所属する飲食店がここ数年で半減したこと、また東京都から跡地に飲食店を入居させないように地主に通達が出たらしいという事実です。二丁目が再開発の対象になっていて、ゲイバーが入居している老朽化した雑居ビルを取り壊してオフィスビルを建設する計画があるという話は私も耳にしています。
しかし、このような再開発は都市の発展につきもので、特にここ数年、新宿に新しい地下鉄や鉄道の路線が次々と乗り入れるようになり、
新宿に遊びに来る人間や新宿で働く人間が増えている事実を考えれば、二丁目が再開発の対象になるのは至極、当然のことだと思いますけどね。
東京都から跡地に飲食店を入居させないように地主に通達が出たらしいという話は「出たらしい」という憶測ではなく、はっきりしたソースを示さないと、一昨年の都知事選のときの二の舞になると思いますヨ。
竜超氏の作には、1965年五輪の前年に、警察からゲイバーが執拗に嫌がらせを受けたという記述があります。
マチダさんは勘違いしているようですが、東京オリンピックが開催されたのは1964年です。つまり、東京オリンピックの前年は1963年で65年ではありません。
まぁ、そんなことはどうでもいいのですが、彼がいつ開催されたか正確に覚えていないほど大昔の東京オリンピックの話を持ち出してきたのは、石原知事がオリンピックを東京に誘致していることと関係があるみたいです。
つまり、1964年の東京五輪の前年に警察がゲイバーに執拗な嫌がらせをおこなった (ホンマかいな?) ように、ホモ嫌いの石原知事もオリンピックの誘致を控えて二丁目をつぶそうと計画していると彼はいいたいわけです。
素晴らしい想像力ですね (笑)
被害妄想もここまで来ると一種のアートです。
顔だけで選ばれた極右都政、石原都知事によって、この8年で東京も随分住みにくくなりました。
私はそうは思いませんけどね。慎太郎が知事になってから、なにもしなかった前任者の青島幸男のときとは対照的に、
昭和30年代に建てられた老朽化した都営住宅の建て替え工事や道路の拡張工事が目に見えて進み、知事の仕事に意欲的に取り組んでるという印象を受けてますが。
オリンピック誘致も最近、明るい話題が少ない日本を元気づけるために彼が考えだしたことで別に悪いことではないと思いますヨ。
彼が個人的にホモを嫌ってるかどうかなんて私にとってはどうでもいいことです。知事としての仕事をしっかりとやってくれればそれで十分です。
このままだとほんとにつぶされるよ、2丁目は。
つぶされるんじゃなくて、勝手につぶれるんですヨ (笑)
私の記憶では二丁目が一番、活気があったのは80年代ですが、90年代に入ってテレビドラマの舞台になるなど、二丁目がテレビで頻繁に取り上げられるようになり、
冷やかし目的のノンケのカップルや若い女のグループが大勢、二丁目に押しかけるようになります。
これが二丁目の衰退のきっかけだったと私は考えています。
二丁目が一般人の目に「可視化」されることで、二丁目がもっていた秘密めかした隠れ家的な魅力が失われてしまったのです。
一度、二丁目のホモ向けポルノショップにいたとき、冷やかし目的のノンケのカップルが入ってきて、男の裸の写真集など見てケラケラ笑っているのを目撃したことがありますが、
このバカップルよりも彼らを店に入れたポルノショップの店員に腹が立ちましたネ。
目先の利益に目が眩み、こういう野次馬連中を追い払おうとせず、彼らに迎合して店に引き入れた二丁目の店の経営者たちの罪は深いと思いますヨ。
その結果、リーマンのホモはいっせいに二丁目を離れ、新橋に移動してしまいました。
二丁目でばったり会社の女の子に出会って、会社で「あの人、ホモよ!」などと言いふらされたりしたら、たまったもんじゃないですからね。
さらにネットの登場が二丁目の衰退に拍車をかけます。
ネットがあれば、わざわざ二丁目のゲイバーに行かなくとも、出会い系サイトでセックスの相手をみつけることができるし、
ゲイビデオその他のゲイ関連グッズもわざわざ二丁目のポルノショップまで出向かなくとも、ネット通販で簡単に手に入れることができるのです。
二丁目が目に見えて閑散としはじめたのはこの頃からです。
最後に一般ホモの決定的な二丁目離れを引き起こしたのは、二丁目の「政治化」です。
飲み屋では政治と宗教の話はタブーというのが常識なのに、その飲み屋のマスターがみずから率先して政治活動をするようになったのだから、どうしようもありません。
二丁目のゲイバーの組合である2丁目振興会の会長がゲイリブ系のバーのマスターで、彼らリブガマたちが選挙で公然とサヨク系の候補を応援するようになったのです。
つまり、ゲイリブが二丁目を乗っ取ってしまったのです。
二丁目を乗っ取ったゲイリブたちは、前述したように、一昨年の都知事選挙では、反石原陣営のサヨク勢力が担ぎ出した石原知事の対立候補を応援し、
石原知事が二丁目をつぶそうとしているという悪質なデマを流すのですが、一般ホモはほとんど反応しませんでした。
一般ホモの多くがゲイリブを毛嫌いし、彼らのいうことを信用せず、疑ってかかったからですが、それ以前に、多くのホモにとって二丁目がつぶれようがつぶれまいがどうでもよくなっていたという現実があります。
二丁目はそれほど廃れ、魅力のない街に変貌していたのです。
結局、この年、ゲイリブたちが推した候補は軒並み落選するのですが、落選候補の一人、尾辻かな子は落選後、二丁目に事務所を構えます。
私はルミエールのはす向かいの雑居ビルの「尾辻かなこ事務所」の看板を見たとき、これで二丁目は終わったと思いましたね。
ホモを差別される少数者=社会的弱者に仕立てて、一儲けを企む人権屋が事務所を構えるなんて、まるで釜ヶ崎じゃないですか!
当然のことながら、釜ヶ崎の労務者やホームレスと同列に扱われることを潔しとしない最後まで残っていたマトモなホモは二丁目から離れて行き、結局、残ったのは二丁目以外どこにも行き場所のない最底辺のホモだけで、
彼らが暇にあかせて乱交に耽ったお陰で、二丁目関係者のHIV感染が急増し、おまけに薬物汚染も広がって、仲通りを歩いているだけで警官に職質され、カバンの中身を調べられるという事態に相成ったのです。
そんな街にだれが行きたいと思いますか!
私は二丁目がつぶれるのは時間の問題だと考えていますが、それは慎太郎のせいではなく、本来の客であるホモの客をないがしろにし、
二丁目を一般人がホモを見物しにやってくる動物園にしてしまい、人権屋を引き入れて、釜ヶ崎化させてしまった二丁目人種の責任なのです。
by jack4africa
| 2009-07-14 00:10
| ゲイリブという幻想