2011年 02月 24日
ネット革命 |
今年の1月にチュニジアで発生し、エジプトに飛び火し、さらにバーレーン、リビア、イエメン、ヨルダンまで燃え広がっている中東の反体制運動は、インターネットの存在なしには語れません。
一連の騒動の発端となったチュニジアでの騒乱のきっかけは、無許可で野菜を売っていた失業中の青年が警官に追い払われたことに抗議して焼身自殺をしたことにあるそうですが、
抗議デモの呼びかけがFacebookやTwitterを通して行われたことから、短期間のうちに多くの人々がデモに集結し、さらにそのデモの様子がYoutubeなどの動画投稿サイトに投稿され、
それを見た人々があらたなデモを起こし、というような調子で、あっという間にチュニジア全土に抗議デモの輪が広がっていったといいます。
当局がインターネットの規制に踏み切ったときは、ときすでに遅し、反政府デモは政府によってコントロール不可能な規模にまで膨れ上がっていたそうです。
そういう意味では、このチュニジアの政変は、国民がネットという武器を使って政府に立ち向かい、勝利した初めての事件として歴史に刻まれることになるでしょう。
この政変の直接のきっかけは野菜売りの青年が自殺したことにありますが、その少し前に政府や企業の機密情報をリークする内部告発サイト、ウィキリークスによって、
駐チュニジア・アメリカ大使が本国に送った「チュニジアでは大統領一族の腐敗が激しい」という公電が暴露されて、それがチュニジア国民の怒りに火をつけたという背景があるそうで、
これもまたネットの発達を抜きにしては語れない話です。
このウィキリークスが暴露した外交機密文書には、ほかにも、
ドイツのメルケル首相は「リスクを嫌い想像力が乏しい」、
イタリアのベルルスコーニ首相は「無責任でうぬぼれが強い」、
フランスのサルコジ大統領は「気難しくて権威主義的」
アフガニスタンのカルザイ大統領は「自分に対する策略には簡単に揺れる極度に弱い人間」
などとアメリカの外交官がアメリカの同盟国の大統領や首相を辛辣に評した公電も含まれていて、
慌てたクリントン国務長官が批判された各国の首相や大統領に直接、電話して陳謝するとういう事態に発展しました。
その後、ウィキリークスの創始者でオーストラリア出身の元ハッカー、ジュリアン・アサンジ氏が滞在先のイギリスで婦女暴行の罪で逮捕されるのですが、これは「口封じ」のためではないかといわれています。
このアサンジ氏については一部でヒーロー視されていて、民主主義と言論の自由に貢献したという理由でノーベル平和賞候補に推す向きもあるそうです。
この犯罪者かヒーローかという議論は、尖閣諸島近くで中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突した映像をYoutubeに投稿した海上保安官、sengoku38こと一色正春氏についてもなされていますが、
私は一色氏は、売国政治家から日本を救ったヒーローだと考えています。
実際、あの映像がYoutubeに流れた途端、それまでぶつかって来たのは漁船ではなく海上保安庁の巡視船の方だなどと盗人猛々しいことをいっていた中国政府がぴたっと沈黙しましたからね。
一色氏は最初、あの映像をCNNに送ったそうですが、CNNはそれを握りつぶしてしまったといいます。
なぜCNNが握りつぶしたのかよく分かりませんが、現在のマスコミは最早、反体制ではなく、それ自体が一つの権力となっていて、報道にあたって、様々な政治的思惑が絡んでくるのでしょう。
一色氏はCNNに無視されたので、Youtubeに映像を送ったそうですが、結果的にはその方がよかったと思いますネ。
CNNが放映していたら、映像はCNNによって編集、加工されていた可能性があるわけで、中国政府に突っ込む隙を与えたと思いますが、
政治的に中立なYoutubeに投稿したお蔭で、無編集の映像が流れ、結果的にその信憑性が高まったわけですから。
いずれにせよ、これからの世界は、インターネットという高度に発達した情報伝達手段と共存していかなければならないわけで、
その場合、ネットによる攻撃に一番、弱いのは、現在進行中の中東情勢を見ればよくわかるように、言論を統制している独裁国家で、
そういう意味では、今後、世界最大の独裁国家で、言論の自由を初めとする人権抑圧国家である中国がネットとどう戦っていくか見ものです。
現在、中国には何万人ものネット監視要員がいて、共産党政権に都合の悪い情報が書き込まれているネットのサイトを削除しているそうですが、そのような人海戦術がいつまで有効であり続けるか、大いに疑問です。
自由の叫び声 - Sout el horeya
by jack4africa
| 2011-02-24 00:10
| ネット社会

