2011年 11月 18日
台湾&ベトナム周遊(12) |
☆ さよなら、再見
翌日は早朝5時に起きました。
寝ている彼を起こさないようにそっとベッドを抜け出したのですが、彼はすぐに目を覚ましてしまいました。
「なぜこんなに朝、早く起きるの?」
と寝呆け顔で訊いてきます。
飛行機の出発時間が朝9時で、出発の2時間前に空港に着こうと思うと、6時に台北駅の隣のバスターミナルから出る空港行きのバスに乗る必要があるのだと説明すると、
「バスターミナルまで送っていく」
と言い、ベッドから起きだして、パソコンで空港行きのバスの時刻表を調べ始めました。
彼によると最初のバスは朝の5時半出発で、その後は30分間隔で出るそうです。
一緒に身支度してアパートを出て、タクシーをつかまえることができる大通りまで歩いて行ったのですが、途中、セブンイレブンの前を通りかかったとき、
彼が、「チョトマテ」といって中に入って行き、しばらくして紙袋を持って出てきて「ブレックファースト」といって私にくれます。
中を見ると紙カップに入ったコーヒーとサンドイッチが入っています。
そこまで気を遣わなくてもいいのに…
表通りに出て、タクシーをつかまえてバスターミナルへ。
タクシーの中で、彼はずっと私の手を握っていました。
バスターミナルに着いたのは6時ちょっと前で、6時に出るバスが待機していて、その前に乗客が列を作っていました。
窓口でチケットを買って、彼にサヨナラをいうと、彼は私に話しかけるふりをして顔を私の顔に近づけ、頬にキスして「アナタ、スキ」と耳元で囁きました。
やがて出発時間になって、バスのトランクにバッグを入れていたら、さっきサヨナラをいった筈の彼がまたやって来て、真剣な顔つきで飛行機のフライト番号がどうのこうのといってます。
ボーディングパスを見せると、彼はそれをチェックして、
「アナタ、ターミナルツー、イク」
といいます。
桃園空港にはターミナル1とターミナル2の2つのターミナルがあって、このバスは最初はターミナル1で停車するが、あなたはそこで降りてはいけない。
あなたが乗る飛行機はターミナル2から出るから、ターミナル1では降りずにそのあとに停車するターミナル2まで行ってから降りなければならない、というのです。
ハノイに飛ぶとき、間違えかけたので、桃園空港にはターミナルが2つあることは知っていたのですが、彼は私が間違うのではないかと心配して注意しにきたのです。
私と一晩、一緒に過ごしただけで、私がかなりボンヤリした人間であることがわかって心配したのでしょうが、最後の最後まで気を遣ってくれて、彼の優しさが身に染みました。
チェン君、本当にありがとう!
また会える日を楽しみにしてます!
「2011 台湾&ベトナムの旅」
by jack4africa
| 2011-11-18 00:00