2014年 04月 15日
ボクがゲイリブを辞めた理由(4) |
ボクがゲイリブの運動から離れたあとも、麻原はことあるごとにmixiなどでボクに突っかかってきました。
前述したゲイイベントで知り合ったゲイの友人と遊んでいると、「いつからセレブ気取りになったんだ」とか、
「純粋なゲイリブ大学生が下種な男たちと淫らな行為ばかりやっているバカに落ちぶれた」などと中傷し、
ボクがクラブなどで出会った不特定多数の男性たちとリスキーなセックスを繰り返しているとか、薬物中毒になっているとか、根も葉もない噂をあちこちで振りまいていました
あるとき、友人と二丁目にあるゲイカフェにいったときなど、麻原とその取り巻きがいて、
「ここはお前の来るようなところではない。さっさと出て行け!」
と追い出されたこともあります。
そんな状況が1年くらい続いて、いよいよ耐えられなくなって、本当は連絡なんかしたくなかったんだけど、久しぶりに麻原に連絡し、
「ボクに関してこれ以上おかしな噂を振りまいたら、ボクだってあなたに呼びだされたあの夜、あなたに脅されて、あなたの仲間と性交するように強要されたことや、その後もつきまとわれたことを実名つきで言いふらしますよ!」
と言ったら、
「自分には強力な弁護士の友達もたくさんいて、そんなことを言いふらしたりしたら、お前を名誉棄損で訴えてやる。あの夜のことだって握りつぶすのは簡単だ。これ以上騒ぐと、お前が二丁目に居られないようにしてやるぞ!」
と言い返してきました。
それでも、あの夜のことを言いふらされたら、さすがにヤバイと思ったのでしょう。
それ以来、麻原からの攻撃は一切、なくなりました。
落選後の尾辻さんの態度にも幻滅を感じました。
あの選挙結果をみたら、どう考えても、日本のゲイリブ運動が日本社会はおろか、日本の多数派のゲイからも支持されず、ゲイリブ界の重鎮を自称していた連中が裸の王様だったことは明らかなのに、
選挙事務所を閉めるときも、選挙期間中ボランティアに来ていたたくさんのスタッフにはきちんとしたお礼の言葉もなく、
最後まで横柄な態度を取っていた自称重鎮たちにニコニコと愛想を振りまき、ご機嫌取りみたいなことをしていました。
そもそも彼女自身、大学卒業後にすぐに議員事務所でインターンシップを行い、そのまま引退する大阪の府議会議員の後任として地盤を受け継ぐ形で立候補して府議会議員になったわけで、
民間企業で働く多くの性的少数者が毎日どんなことを考え、どんな暮らしをしているのか、よく知らなかったんじゃないかと思います。
落選後、しばらくして彼女と会って食事をしたとき、ボクは正直に言いました。
ゲイリブ界の重鎮を自称している麻原のような連中は、自分のセクシュアリティに悩んで助けを求めてきたような純粋な若い子たちに好き勝手セクハラなどをしていて、自分も以前、ひどい目に遭った。
そういう人たちの言うことなんてもう聞かないで欲しいし、あの人たちはずいぶんと偉そうなことを言っていたけど、世の中に対してほとんどなんの影響力もなかったし、
ゲイリブ界の人たちが共同幻想を抱いていた「権威」だってまったく存在しなかった。そういう人たちをこれ以上崇めるようなことはやめた方が良いと思うと。
しかし彼女の耳にはボクの言葉はまったく響かなかったようで、なぜボクがそんなことを突然、言い出したのか理解できないようでした。
あなたが今見聞きするセクシュアルマイノリティの人権に関する理論は、すべてあの人たちが作り上げたものだからそういうことは言うべきでない、というのです。
彼女のいうセクマイの人権に関する理論を作り上げた連中がボクを含めた若いゲイにセクハラしてその人権を侵害していることについては、まったく関心がないようで、
結局のところ、彼女もまた、利権の匂いを嗅ぎつけて彼女の選挙事務所に出入りしていた自称人権活動家と同じで、
金になる人権利権には興味があっても、金にならない個人の人権侵害なんかはどうでもよいと考える似非人権活動家でしかなかったのです。
この尾辻選挙の惨敗によって、多少ともマトモな人間は全員ゲイリブ運動から離れていきました。
ゲイリブ団体に残ったのは、元々自分ひとりでは友達ができない、趣味のサークルや飲み屋、イベントなどに一人で行けず、どこへ行っても浮いてしまう、性格や容姿に問題のある連中でした。
彼らはどこにいっても相手にされないので、ゲイリブ運動にしがみつくしかなく、自分の居場所さえ確保できれば、ゲイリブ運動が一般のゲイに支持されようがされまいがどうでもよかったのです。
こういうゲイリブの世界にしか居場所のない連中がいるお蔭で、日本のゲイリブ運動はまだ細々と命脈を保っているのですが、
彼らは自分たちが属するゲイリブ団体の生き残りのために、自分のセクシュアリティに悩むゲイの若者などを対象にいまだにリクルート活動を続けているそうで、
かってのボクのような何も知らないウブな大学生が彼らの毒牙にかかって、幹部連中からセクハラされたり、日本解体思想を吹き込まれて洗脳されているかと思うと残念でなりません。
ボクは今は平凡なサラリーマンをしています。
若いときにゲイリブ活動に関わったことを後悔はしていませんが、現在、付き合っているノンポリのゲイの友人たちにゲイリブだったことをカミングアウトはしていません。
ボクと同様、かってゲイリブの運動をしていて、現在は足を洗っている友人もいますが、彼らとはあの時代のことは話さないという暗黙の了解ができています。
やっぱり、あの時代はボクらの黒歴史ですから。。。
でも、あの頃、何があったのか、ジャックさんには知ってもらいたくて、この文章を書きました。
この文章を読んで、一人でも多くのゲイの若者がゲイリブに対して警戒心を持つようになってくれたら嬉しいです。
おわり
註:このストーリーはフィクションですので、モデルの詮索はご遠慮ください。
by jack4africa
| 2014-04-15 00:01
| ゲイリブという幻想