2014年 05月 06日
悩めるゲイの若者はどこに相談すべきか |
かって創生期のゲイリブ運動にかかわった経験があるものの、ゲイリブの世界の複雑な人間関係に嫌気がさして、ゲイリブ団体を辞めたという地方在住の読者で、ときどきメールをくださる方がいます。
仮にAさんと呼びますが、Aさんは以前、うつ病にかかって治療を受けていたそうです。
現在はうつ病は寛解しているそうですが、再発防止のために精神科医のカウンセリングを受けているといいます。
Aさんに長年、カウンセリングを行っているその主治医が先日、Aさんにこういったそうです。
「貴方が、今、向精神科薬を一切服用せず、日常生活を送れ、10年以上ウツ病が再発しない大きな要因の一つは、ゲイリブサークルを辞め、ゲイリブサークルのメンバー全員と関係を断ち切ったからです。」
つまり、Aさんがうつ病になった原因は、ゲイリブと関わりをもったことで、うつ病が治った原因は、ゲイリブと縁を切ったことにあるというのです。
その一方で、多くのゲイリブ団体が精神的な悩みを持つゲイを対象にした電話相談やカウンセリングのサービスを提供しているという現実があります。
しかし、Aさんの主治医のような専門家の多くは、ゲイリブが提供するこれらピアサポートと呼ばれるゲイの自助活動は単に役に立たないどころか、有害ですらあると考えているそうです。
その理由として、まず第一にゲイリブ団体が行っているカウンセリングなるものが実にいい加減なしろものであることがあげられるといいます。
本来、カウンセリングという仕事は、カウンセラーとしての資格を持つ人間がやる仕事で、誰にでも出来る仕事ではありません。
保健所や保健福祉センターのような公共の施設では、精神科医に加えて、精神保健福祉士の国家資格を持つ人間がカウンセリングを行っているそうですが、
この精神保健福祉士の資格を取得するためには、専門の養成学校に何年も通って勉強しなければならず、国家試験に合格するのも大変で、簡単になれるものではないそうです。
日本ではそのほかに臨床心理士という資格もあるそうですが、これは民間の資格で、国家資格ではないそうです。
ところがゲイリブ団体では、精神保健福祉士はおろか、臨床心理士の資格も持たないズブの素人がボランティアでカウンセリングを行っているというのです。
このようなボランティアの自称カウンセラーには、大学卒業後、定職についたことがないフリーターも多いそうで、
当然のことながら、人生経験も豊富ではなく、その一方で、ゲイリブ特有の被害者意識が強いことから、下手をすると相談者と共依存の関係になってしまい、
最悪の場合、相談者が心の病気に罹って、引き籠りを経て自殺に至ることがあるそうで、福祉関係者としては、そのようなことが起こることを一番、怖れているのだそうです。
そのため、カウンセリングを受けに来た人間がゲイリブ団体やゲイリブの主催する自助組織に所属していることが判ると、まずそのグループを脱会させるといいます。
ゲイリブ団体のような世間から孤立した閉鎖的な集団にいるということは、一般社会から遊離した非日常・非現実空間に身を置くことを意味し、
そのような環境にいると、世の中に対して歪んだ認識を持ってしまうので、そこから抜け出さない限り、治る病気も治らないのだそうです。
そのため、保健所で働く保健師がゲイであることに悩みを抱えて相談しに来た人間をゲイリブの自助グループに紹介するようなことは絶対になく、もしそのようなことをする保健師がいたら、上司から厳しく叱責されるといいます。
保健所が相談者にゲイリブの自助グループを紹介しないもう一つの理由は、以前からこのブログで書いているように、若いゲイがゲイリブ団体に入って幹部からセクハラを受けたり、
サヨク思想を吹き込まれて洗脳されたり、グループを脱会したら、家族や職場に電話してゲイであることをバラすなどの嫌がらせやストーカー行為を受けたりするケースが後を絶たないからだそうです。
福祉関係者はゲイリブが行っているこれらの悪事の数々について、よく知っているといいます。
というのも、現在、ゲイリブ団体が利権目当てに強引に福祉業界に割り込んできて、福祉関係者との間で様々な摩擦やトラブルを引き起こしているからだそうです。
そのため、福祉関係者の多くはゲイリブを蛇蝎のように嫌うようになっているといいます。
ゲイリブ団体は現在、勢力拡大のために、ゲイの大学生にターゲットを絞って勧誘活動を行っているそうですが、
この年頃のゲイの若者は、自分のセクシュアリティーについて悩むことが多く、親切心を装って近づいてくるゲイリブの餌食になりやすいといいます。
精神科医は若いゲイがこれらゲイリブの餌食にならないように、常々、
「弱いから誤った者に頼ってしまう。弱いからオカシナ者に付け込まれる。その結果、人生を誤ってオカシクなってしまう。」
と注意しているそうです。
宗教の勧誘もそうですが、彼らは常に精神的に弱い人間を狙って近づいてくるのです。
それでは自分のセクシュアリティーについて悩むゲイの若者はどこに相談すればよいのでしょうか?
Aさんによると、地域の保健所や保険福祉センターが定期的に開いている「心の健康相談」を利用するのが一番無難で安心だといいます。
人の目が気になる場合は、地元の保健所ではなく、自分の住む町から離れた県庁所在地などにある保険福祉センターの「心の健康相談」を利用すればよいとのことです。
保健所か保健福祉センターに電話して「心の健康相談」の日程を尋ねて出かけていけば、地元の精神科医、看護師、カウンセラー(精神保健福祉士、臨床心理士)が相談に乗ってくれるといいます。
「心の健康相談」といっても、うつ病などの心の病気を抱えている人間だけを対象にしているわけではなく、地域住民が抱える様々な悩みごとの相談を受ける総合的な相談窓口として機能していて、
個々の相談者の悩みごとに合わせて、その解決のために必要とあれば、適切な機関や人間を紹介してくれるそうです。
当然のことながら、これら保健所や保険福祉センターで働く職員で、同性愛者に偏見を持っている人間はいないそうで、その点は心配する必要はないとのことです。
Aさんは私がこのエントリーを書くと聞いて、わざわざ地元の保健所と保健福祉センターに電話して、「セクシュアリティーに悩むゲイの若者」の相談を受け付けているか問い合わせてくださったそうですが、
保健所の担当者も保険福祉センターの担当者も「是非、利用してください」といっていたとのことです。
精神科医は、ゲイの若者が自分のセクシュアリティーについて悩むことを一種の通過儀礼=オトナになるために通過しなければならない試練として捉えていて、
そのような考え方に沿って、相談に来たゲイの若者に適切な助言をしてくれるといいます。
地域の保健所などでこのような相談ができるわけですから、当然のことながら、ゲイの若者は悩みごとを守秘義務もろくに守れないような、いい加減なゲイリブ団体にわざわざ相談する必要などありません。
行政が提供するこのような福祉サービスが異性愛者に限定されているのであればともかく、異性愛者と同性愛者に関係なく、だれでも平等に利用できるわけですから、どんどん利用すれば良いのです。
実際、以前、ゲイリブもどきに「ゲイの老後のためのNGO」の設立に協力してくれといわれたとき、自分で調べてみたのですが、なんだかんだいいながら日本は福祉が充実していて、
老後の問題もその大半が現行の福祉制度や自治体が提供する福祉サービスでカバーできることが判りました(「ゲイの老後のためのNGOは必要か?」を参照)。
逆にいうと、同性愛者と異性愛者を区別する必要のない分野で、「ゲイのために」と銘打ったNGOやNPOがあったら、まず疑ってかかるべきです。
そういうNGOやNPOは大抵の場合、ゲイリブの息がかかっていますから。
本日のつぶやき
以前、ゲイリブ団体にいた人から聞いた笑い話。
ゲイリブの団体にいたとき、周囲のゲイリブ関係者は全員、社民党支持者だったそうです。
ところが選挙になると、社民党の得票数が少ないので、それが不思議でしょうがなかったといいます。
「こんなに沢山の人間が社民党を支持してるのに、なぜあんなに得票数が少ないんだろう?」って(笑)。
一般社会から遊離したゲイリブ団体のような非日常・非現実空間に身を置くとこうなってしまうのです。
by jack4africa
| 2014-05-06 00:01
| ホモ・ゲイ・オカマ