2014年 11月 04日
日本の生きる道 |
前回の記事「アメリカの衰退(2)」も含めて、度々このブログで紹介しているフランスの歴史人口学者のエマニュエル・トッドですが、彼はその著書で日本に言及することが多く、何度も来日している知日派です。
エマニュエル・トッドは、家族の形態と遺産相続の方法に基づいて、世界の文化を7つの家族型に分類しているのですが、
その内の一つである権威主義家族あるいは直系家族と彼が呼ぶ家族型は日本とドイツにあてはまるといいます。
トッドによると、直系家族の民族は子供の教育に熱心であることや女性の地位が比較的高いこと、秩序と安定を好み、政権交代が少なく、自民族中心主義が見られることなどの特徴を持つそうですが、
日本とドイツがユーラシア大陸の両端に位置し、近代になるまで接触を持たなかったにもかかわらず、似たような発展の過程を辿ってきたのは、この二つの国が類似した文化を持つためであるとトッドは主張しています。
トッドによると日本とドイツは双子みたいによく似ていて、唯一の相違は日本人の方がユーモアのセンスがあることくらいだそうです。
トッドはかなり以前からアメリカの衰退を予言しているのですが、アメリカが衰退したあと、世界で台頭してくるのは日本とドイツだといいます。
奇しくも日本とドイツは同じ第二次大戦の敗戦国ですが、私がパリにいた1970年代にはすでに日本と当時の西ドイツのGNPは戦勝国であるイギリスとフランスを抜いていて、
フランスの週刊誌が「もしかしたら日本とドイツは戦争に勝ったのではないか?」という特集記事を組んでいたのを覚えています。
トッドによると、日本やドイツなどの向上心が強く目標に向かってこつこつ努力する直系家族型の文化を持つ国は、放っておいても必ず世界のトップになるんだそうです。
人間に譬えると試験で常に上位の成績を取る優等生みたいなものらしいです。
ただアメリカが衰退したあと、日本とドイツが台頭するといっても、日本あるいはドイツがアメリカに取って代わって世界の覇権国家になるわけではなく、
世界はドイツ、ロシア、日本、アメリカなどの地域パワーが併存する時代になるだろうとトッドは予測しています。
ちなみに中国に関してはトッドは悲観的にみていて、まもなく衰退すると予言しています。
その理由として、中国は人口が膨大であるのに対して、出生率が極端に低いことを挙げています。
このような人口統計学上の問題点を持つことから、中国は、国民全員が豊かになる前に高齢化社会に突入し、社会保障制度が未整備なので貧富の差がますます拡大し、社会は不安定になるだろうと予測しています。
また男の子を選択するための偏った人工中絶が行われている結果、男女比率のバランスが取れていないことも人口統計学的にいって問題だといいます。
経済については、膨大な輸出能力を持っているものの、基本的には欧米先進国の企業が中国の安い労働力に目をつけて工場を建設して輸出基地にしているだけであって、
中国の労働者の賃金が上昇すれば、これら先進国の企業は中国を離れてもっと労働力の安いインドや東南アジアに目をつけて出ていくことから、中国の繁栄は続かないといいます。
また現状の中国経済は設備投資比率がGDPの40パーセントから50%に達していて、この数字は経済バランスから見て異様で、スターリン時代の旧ソ連がそうであったように、経済が非効率であることを示しているといいます。
それでも、トッドは日本に対して中国に対抗するために核武装することを提言しています。
「核兵器は偏在こそが怖い」という理由からです。
広島、長崎の悲劇は米国だけが核を持っていたから起こったので、米ソ冷戦期には核兵器は使われなかった。
インドとパキスタンは双方が核を持ったときに和平のテーブルについた。
中東が不安定なのはイスラエルだけに核があるからで、東アジアも中国だけでは安定しない。日本も持てばよい、とトッドはいいます。
日本が核兵器を所有することは、アメリカの核の傘に頼らなくてもよいことを意味します。
つまり、核兵器を持てばアメリカの属国である現状から抜け出せるわけで、そうなれば、慰安婦問題なんかでも、アメリカの顔色を窺うことなく、日本の言い分を国際社会に向かって堂々と主張できるようになるのです。
トッドは、日本は広島と長崎に原爆を投下したアメリカを「平和と人道に対する罪」で裁くべきだったといいます。
もし日本がアメリカをこのような罪で裁いていたら、アメリカは太平洋戦争以後も調子に乗ってベトナムやイラクで大量殺りくを繰り返すことはなかっただろうというのです。
現実問題としてアメリカによって平和憲法を押し付けられ、軍事的にアメリカに占領された状態のまま戦後を生きてきた日本にとって、アメリカを裁くことは不可能だったと思いますが、
日本がアメリカから完全に独立を果たし、外交的自由を取り戻した暁には、アメリカが勝手なことをごちゃごちゃいってきたときに広島と長崎を持ち出して堂々と反論できるようになるのです。
アメリカが今後ますます無責任になり、アメリカの軍事力に頼れなくなる日が近いと考えられる現在、日本は核武装を含めた軍事力の増強に踏み切るべきでしょう。
日本がその気になれば、アメリカに等しいか、もしくはそれを上回る科学技術力を擁する軍事力を15年で構築することは可能であるとトッドは明言しています。
日本は過去の戦争に対する過剰な贖罪意識のせいで、本来、果たすべき技術および経済のリーダー国としての役目を国際社会で果たせないでいる。
過去を引き合いに出しての"道徳的"立場は、真に道徳的とはいいがたい、とトッドはいっていますが、
現在、日本社会に漂う閉塞感は、日本の国民が未来に対する日本のイメージを描けなくなっていることと関係があると思います。
高度成長期の日本人は、物質的な豊かさが直ちに精神的な幸せに結びつくと信じて、がむしゃらに働きました。
そのお蔭で、日本人は物質的には豊かになったのですが、同時にそれだけでは幸せにはなれないことに気がついたのです。
日本人が本当に幸せになるためには、日本人としてのアイデンティティをしっかりと持ち、日本人としての誇りを取り戻す必要があるのです。
最近、「日本はすごい、日本人はすごい」という自画自賛のテレビ番組が多くなってきて恥ずかしいという声が聞かれるそうですが、
私にいわせれば、テレビ局が日教組の教師による自虐史観の押し付けに反発する若い世代におもねっているだけで、日本人として誇りを持つこと自体は決して悪いことではありません。
日本は過去にこんな悪いことをした、あんな悪いこともしたと日本人に生まれたことが悪いような贖罪意識を植え付ける自虐史観教育を受けて育った若い世代が、
「日本は本当にそんな酷い国なんだろうか?」
と疑問に思ってネットなんかで調べてみたら、全然、そんなことはない。
むしろ、アジアのリーダーとして白人国家と戦ってきた立派な国だったことがわかり、日本人であることに誇りを持つようになるのはきわめて自然なことです。
トッドがいうように、日本は今よりもっと国際社会でリーダーシップを発揮して、多くの分野で貢献できる筈で、
そのためには、まず日本人が日本人としての誇りを取り戻し、日本を真に独立した国家にする必要があるのです。
参照サイト:Wikipedia エマニュエル・トッド、その他。
本日のつぶやき
NHK元ディレクターの池田恵理子、「私は慰安婦の番組を8本作ったが、平成8年以降、1本も通らなくなってしまった」
NHKレベルでみてもこの女の反日の度合いが常軌を逸していたということでしょう。そもそも、こういう反日活動家が公共放送であるNHKに在籍していたこと自体、問題で、視聴者はこの女に対してNHKの退職金返還を要求すべきですよ。
つぶやき2
アメリカの映画監督、エリア・カザンは、その自伝で、第二次大戦中に報道班の一員としてフィリピンに行ったとき、フィリピンのマニラには米兵相手の慰安所があったと証言しています。
兵士一人当たりの室内の「平均滞在時間」は約5分間だったそうですが、これは私がアルジェのカスバの売春宿で目撃した客の平均滞在時間と一致します。
つぶやき3
考えてみれば、男なんて哀れなもんです。たった5分間の快楽のために列を作って並んで、金出してやらせてもらうわけだから。慰安婦はそんな兵士に同情していたんじゃないでしょうか。「かわいそうな兵隊さん...」て(笑)
by jack4africa
| 2014-11-04 00:01
| 国際関係

