2007年 12月 04日
カリギュラ |

残虐な性格で知られたローマ皇帝、カリギュラを描いた1980年公開のアメリカ映画「カリギュラ」は、歴史ドラマとポルノ映画がミックスした不思議な作品です。
カリギュラを演じるマルコム・マクダウェルをはじめ、ピーター・オトゥール、ジョン・ギールグッド、ヘレン・ミレンといったイギリス演劇界の錚々たる役者が主要な役を演じ、彼らの出演場面は重厚なドラマになっているのですが、途中で脈略なしにハードコアのポルノシーンが挿入され、それが延々と続くのです。
この映画がこんな風に仕上がったのは、製作総指揮をとったボブ・グッチョーネのお蔭です。
ボブ・グッチョーネは、70年代に「プレイボーイ」誌と人気を二分した、女性のヌード写真満載の男性向け雑誌「ペントハウス」誌のオーナーで、ポルノシーンの挿入は彼の意向で、「ペントハウス」誌に登場していたヌードモデルが多数、出演したそうです。
前記の主要な役を演じるイギリス人の俳優たちには、このポルノシーンのことは伏せられていたそうですが、少なくとも、マルコム・マクダウェルはすべて承知の上で、残酷な皇帝、カリギュラ役を演じることを楽しんでいるようにみえます。
イケメンの部下が美しい女性と結婚すると聞いて、結婚式に押しかけていって、花婿の見ている前で花嫁を犯したあと、花婿をフィストファックで犯すシーンとか・・・
ボブ・グッチョーネが挿入したポルノシーンのためか、この映画を観ていて連想されるのは古代ローマではなく、性革命に熱狂した70年代のアメリカです。
実際、フィストファックが行なわれるようになったのは70年代のアメリカが最初です。
それまでピューリタン的な厳格な性道徳に縛られていた反動として、70年代に性革命が起こって性の解放が進み、ポルノ映画が続々と作られ、人々はフリーセックスという名の下にありとあらゆる形態のセックスを享楽するようになるのです。
当時のアメリカのポルノ映画業界の内幕を描いた映画に「ブギーナイツ」がありますが、この映画は、それと奇妙に似た雰囲気を漂わせています。
この70年代の性革命の恩恵に一番、浴したのがアメリカのゲイたちで、彼らがゲイ専用のバスハウスなどで乱交に耽った結果、80年代初めにエイズの感染爆発が引き起こされるのです。
Caligula
http://www.youtube.com/watch?v=lj0BnsF1FXs
by jack4africa
| 2007-12-04 00:13
| 世界の映画&音楽

